第一回 ブレイブストーリー
さて、記念すべき第一回です。
一発目は宮部みゆき先生著の
「ブレイブストーリー」です。
大変有名な作品ですね。私も中学の頃に読んだ事を覚えています。
人生に読んだ本の中から、100冊選べ!
と言われたら、その中の3冊はこれで埋まりますね。間違いなく (笑)
それくらいお気に入りの作品です。
だからこそ初めてに持ってきました。
さてさて、これから読む人の為にざっくりとあらすじを書きます。
あらすじ
主人公のワタルはごく普通の小学5年生。ある日ワタルは幽霊が出る噂の通称〝幽霊ビル〝に行くことに。
そこで、異世界への扉を発見。
中に入るとそこで、同い年と思わしきミツルを見つける。ワタルはひとまず現実に戻る。
数日後、ワタルの父の不倫が発覚。父は家を出て行く。母はその事がショックでガス自殺を図る。
そして、ワタルの「願いを叶えたければ異世界へ行け」という声を聞いた。
ワタルは家族を取り戻すため異世界に向かった。
SFポイント
私のブログの〝要(かなめ)〝ですね。
〝少し不思議ポイント〝を格好良く書いたものです。センスないですかね(笑)
さてさて、この小説においてのSFポイント、それは
〝主人公の心情や環境にとにかくページを使う〝です。
あらすじにもあるように、この小説はファンタジーです。
普通、ファンタジーなら開始20ページには異世界に飛んでいきます。
しかし、この小説は上、中、下と3冊構成の内、上巻を丸々主人公の背景描写に使っているのです。
ファンタジーなのに現実世界に1/3以上も居るのです。
正直、これは好き嫌いがあるかもしれません。
ぶっちゃけ私も読んでる時に、早く異世界に行けとも思ってました(笑)
ただ、上巻の積み重ねがあるからこそ
以降の巻のカタルシスがあるというか、主人公の成長がハッキリするすんですよねぇ〜。
ストーリー開始のワタルはハッキリいうと、意気地なしで問題を解決することができないんです。
特にライバルのミツルがしっかりし過ぎているので、ワタルのダメさが際立つんです。
しかし、一人で解決できないのはワタルの欠点でもあり、絶対の長所でもあります。
ワタルは一人ではなく、旅に同行する
キ・キーマやミーナと一緒に答えを探して、解決を図った行くんですね。
この成長こそがブレイブ・ストーリーの〝核〝です。
そして、その成長の果てにワタルが出す結論がこの小説の最高潮です。
読んでほしい人
この小説を読んでほしい人は、
高校生、大学生、それに一人で苦しんでいる人 です。
- 高校生、大学生にオススメの理由
それはこれからの人生に対しての希望になるからです。
高校生は大学生に、大学生は社会人になっていきます。
もちろん不安です。誰もが同じです。当たり前です。私もそうでした。
この小説に出てくる人は、本当に様々です。キ・キーマ、ミーナの様に人間ですら無い仲間もいます。
しかし、ワタルの仲間は初対面の時からワタルに親切でした。
そこには打算も何もなく、きっかけは親切でした。
新しい環境に出ると、自分と違う人に怯えたり、萎縮したりすることがあると思います。
しかし、この小説の様に自分と違う人々に話しかけてみれば良いのです。その時に恐怖を持ったままでもいいのです。
とにかく話してみるのです。そうすれば意外と仲良くなれたりするものです。
案外正反対の性格ってうまく行くものです。(私の好きなTiger&Bunnyの二人みたいに(笑))
新しい環境、仲間に触れる時にこの小説は、あなたの背中をそっと押してくれます。
私がそうだったのだから、きっと大丈夫です。
- 一人で苦しんでいる人にオススメの理由
それは、仲間の重要性を学べるからです。
今更、お前に言われなくてなもわかってる。
ワンピースで学んだよ。
そーいうことをおっしゃる方もいると思います。
しかしこの小説には、ワタルの対比としてミツルがいます。
ミツルは格好良くて、一人で何でもできて、異世界では魔法使い。
完璧ですね(笑)
大谷翔平か!って思います(笑)
しかし、この小説においてミツルは主人公ではありません。
その理由は、ミツルが一人だからに他なりません。
ミツルは一人で何でもこなせます。
そのために一人で何でも決めて、解決しようとします。
それに対してワタルはどうでしょうか?
ワタルは一人では出来ないことも沢山あります。というか、そっちの方が多いです。
しかし、一人で出来ないことを皆で協力しながら、ゆっくりではありますが、確実に壁を超えていきます。
現実にも一人で解決できない問題は多いです。というか、それが大半です。
これを一人でクリアしようとするとパンクします。下手すると爆発します。
そんな時にこの小説を思い出して、無様でも、情けなくてもいいから、他人に助けを求めるべきです。
結局、それは回り回って助けを求めた相手のためにもなるのです。
おしまいに
今回は一発目ということで、自分のお気に入りを出しました。
そのためか思いっきり筆が乗りました
一時間かからないで書けました。
ホントにスラスラって書けましたね。
お気に入りの物は案外、中身を覚えているものですね。
宮部みゆき先生は心理描写がとても精密ですのでお気に入りです。
今後もとりあげるかもしれません。
今回はこの辺りでおしまいにします。
読んでいただきありがとうございました。