常盤コウのSF(少し不思議)ブログ

〝少し不思議〝な小説紹介!!

第十回 疾風の勇人

 

記念すべき第10回です。

 

そこで今回は何か特別な事をしたい!

そう考えました。

 

そこで、ふと今までのブログを見返しました。

 

すると、

”あれ?小説しか書いてない”と思いました。

 

そこで今回はマンガです!!

(バランス重視!!)

 

その名も

大和田秀樹(作)

疾風の勇人

 

疾風の勇人(1) (モーニングコミックス)
 

 

 

このマンガ、マジで好きです。

 

大和田秀樹先生といえば、他にも

『ムダヅモ無き改革』

 

 

も有名。

 

なお『ムダヅモ』の内容は、

外交は全て麻雀で決まっていて、

主人公の小泉ジュンイチローは海外の

政治家と麻雀で戦う。

 

という聞いてるだけで読みたくなる内容。

 

そんな大和田先生の繰り出す

疾風の勇人』はどんな内容なのか?

 

 

あらすじ

戦後の闇市に現れた眼光の鋭い男がいた。

彼の名は池田勇人

後の総理大臣である。

 

この時に大蔵事務次官であった彼は、やがて国会議員、大蔵大臣となっていく。

 

政治家になった池田は、吉田茂総理の下で、日本の独立を勝ち取るため

GHQや政治家たちとの

”政争”に身を投じる。

 

疾風のように駆け抜けた彼の人生を

大和田秀樹先生特有の誇張と熱さで描く、半分実話の伝記風マンガ!!!

 

SFポイント

今回のSFポイントは、ズバリ一言

”疾風のような男”

 

また、例によって訳わかんないですね(笑) 詳しく解説して行きます。

 

池田勇人という政治家について、皆さんが知っていることはなんですか?

 

所得倍増計画を言い出した総理大臣。

 

………こんなところじゃないですか?

 

そうです、あんまりよく知らない。

こういう答えになるはずです。

 

しかしこの男、調べれば調べるほど

マンガの題材に向いてる男なのです。

 

ザッと書いて見ます。

大蔵省に入省→難病になり退職→看病してくれた奥さんを亡くす→病気治癒→大蔵省復職→大蔵事務次官→国会議員になる→大蔵大臣→総理大臣→オリンピック成功後、すぐ死亡

 

どうですか?凄くないですか?

マンガの中で全てが描かれているわけではないですが、やはり大半は描かれています。

 

しかも恐ろしい勢いで出世していく、

まさに”疾風”な訳です。

 

しかし政治家が主人公だと

「硬いマンガなんじゃ」

と思うかもしれません。

 

ハッキリ言います。

政治を知らなくても、人を知らなくても

絶対に楽しめます。

 

大きく書いた割に、説得力がないですね(笑)

 

ここから説得力を持たせます。

 

まず、ビジュアルです。

実際の池田勇人はこちら

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…まぁ正直、この段階で

食えない人感が出てますね(笑)

 

しかし、マンガだと

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こうなります。

誰だこいつは?私は最初こう思いました。

 

この段階でとっつきやすいなぁって思いますね。

 

 

ん?思わない?

そんなあなたに。吉田茂のキャラ絵もお見せしましょう。

 

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………

はい、皆さんキャラデザに惹かれましたね(笑)

 

 

次にストーリーです。

政治といえば、

  1. 小難しい
  2. 金の絡む小汚い争い
  3. 汚職

こんなイメージですね。

 

しかしこの漫画は

池田勇人GHQと戦って、日本の独立を目指す。”

 

途中までは、基本このストーリーです。

シナリオは、すごーくシンプルに作られています。

(別にシンプルさをバカにしているわけではないです)

 

むしろ戦後史の勉強が必要な人に

これを読ませてみることをオススメできる本となっています。

 

実際私はメッチャオススメしています。

(まぁビジュアルが若すぎたり、誇張されてるところもいっぱいありますけど笑)

 

おわりに

このマンガの魅力はなんといってもキャラですね。

 

マンガの中の池田勇人は、広島弁で、税金の鬼で、喧嘩っ早くて、イケメンで、義理人情に厚い。

 

吉田茂も特徴的な顔を格好良くデフォルメして、交渉の達人、二癖ある池田達より癖のある性格(例:つまらない事を言う番記者を杖で殴る)

 

他にも妙にイケメンな田中角栄、妖怪ビジュアルの岸信介などなど。

 

とにかくキャラが見ていて飽きないので、政治なんてなんも知らない!って人も楽しいです。

 

さらにストーリーも良い!!!

占領下の日本から始まり、主権回復を目指す。って熱いですねぇ

 

王道なストーリーと癖のあるキャラがいい感じにマッチして素晴らしい作品となっています。

 

しかし、最大の欠点が一つ。

この作品は、”打ち切り”されている!

 

そうなんです。池田勇人といえば

所得倍増計画”と

東京オリンピック時の首相であり、

その後すぐに死亡”で有名。つまり1964年が池田勇人の人生のピークなんです。

 

しかし作品は鳩山一郎内閣誕生で終わり。つまり1954年で終了…。

 

岸信介をゲテモノビジュアルに書いたから、政治団体から圧力食らったとかいう陰謀論がある、この作品。

 

しかし、実際は”政治”が漫画雑誌の作風に合わなかったのかもしれません。

 

私が何を言いたいかわかりますか?

 

このブログがヒットして、みんながこの作品を読めば、再開があるかも!!!

 

これを期待してます。

大和田秀樹先生〜、講談社さん〜

私は今でも再開を待ってます!!!!