常盤コウのSF(少し不思議)ブログ

〝少し不思議〝な小説紹介!!

第八回 アルジャーノンに花束を

 

今回はこれ!!

ダニエル・キイス(著)

アルジャーノンに花束を

 

 

 

前回、洋書が好きと書きました。

 

そして今回も洋書を連投します。

バランス?知ったことじゃありません(前回のバランス発言とは?)

 

しかしこの小説はあまりにも有名ですね。

 

ぶっちゃけ皆さんの心の声

(もっと自分が知らない本を紹介しろよ😤)が聞こえて来ます。

 

被害妄想かな(笑)

 

しかし大丈夫です。

なぜならこのブログの紹介は

”私の着眼点”がウリ

ですから!!

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この小説に対する絶妙な着眼点を

SFポイントで紹介したいと思います。

 

それではあらすじをどうぞ

 

あらすじ

主人公のチャーリー・ゴードンは32歳だが、児童並みの知能しか持たなかった。

 

そこに耳寄りな話が舞い込む‼️

ネズミによる動物実験に成功したばかりの、知能向上手術の実験台となる権利を得たのだ。

 

そして知能の向上した

ネズミのアルジャーノンに感銘を受け、手術を受けるチャーリー。

 

手術は成功し、チャーリーの知能は急上昇。

 

やがて天才と呼ばれるまでに成長するが

、今度は周りの人間の愚かさに苦しみ、そして孤立していく。

 

そしてある時、アルジャーノンの様子がおかしくなり始める…

 

SFポイント

やはり小説の名前は知らなくても

内容は知っているって人もいると思います。

 

安心してください。

私がこの小説をオススメするのは

内容からではありません。

(内容を否定している訳ではないです)

 

私の推しポイント、それは

”日本語と、この小説の相性の良さ”

 

さては皆さん

(変な着眼点でこの小説見てるなぁ)

って考えてますね(笑)

 

さてさて、この小説は洋書なので

もちろん原文は英語です。

 

大抵の本は翻訳されると、物語の魅力が低下すると思います。(個人の偏見の可能性あり)

 

例えば、言葉遊びで有名な西尾維新先生の本は、翻訳すればその魅力は大きく落ちると思います。

 

しかし、この小説は違います。

 

原文の小説を読んだことはないのですが、間違いなく言えるのは

 

この小説と日本語は相性がいい!”

ってことです。

 

いい加減にどーいう事か

書けって話ですね(笑)

すいません。いますぐ書きます。

 

 

この小説は主人公であるチャーリーの

一人称視点で描かれています。

 

そして、物語の開始時、つまり

最初の児童と同レベルの知能の時は、

常用漢字さえ使いこなせない”

と表現力していることです。

 

例えば、

  1. 単語の”パン”をひらがなで書く

  2.  

    ”写真”を漢字で書けない(つまり平仮名‼️)

  3.  

    一部の言葉が聞き取れていない

 

これらの表現がなされています。

 

そして、その知能を示すかのように

地の文がまるでエキサイト翻訳の様に

書かれています。

 

しかし手術後にチャーリーの知能が向上し始めると、地の文にも変化が生じます。

 

”睡眠”と漢字で書ける様になる。

などです。

 

そして最終的に”天才”と言われ始める様になると、

”封鎖海域通過許可書の管理の強化を大学教員に質問する”

 

と、読者が解読不能なレベルまで進化を遂げて行きます。

 

心情の方も最初は、幼児並みだったのが

だんだんと成長していき

恋愛についても考えていく様になります。

 

もっとも彼にとって、それは良かったのか悪かったのか…

 

ともかく、このように文章構成が変遷していくわけです。

 

すると面白い現象が起きます。

 

小説をパラパラとめくると、知能が低い頃は平仮名ばかりで、

知能が上がると漢字の比率が増えてくるのです。

 

このように体感的にもチャーリーの知能の成長がわかるようになっています。

 

おわりに

この小説はお気に入りなんですよ。

まず表紙がいいですよね。

 

私はいわゆる”ジャケ買い”をしたわけで

す。

 

読んだことがあったのに、表紙が気に入ったから買うとか、あの時の自分はよっぽど気に入ったんでしょうねぇ^^

(もちろん今も好きですよ(^ ^))

 

今回はあえて結末に近いところは触れていません。

 

正直、ここら辺を全く書かないでレビューを書くって難しいです。

 

しかし、なぜこんなことをわざわざしたのか? それは、

”自らの手で”

読んで欲しいからです。

 

本を読まず、要約をきくだけでもストーリーはわかります。

 

しかし今回のSFポイントの内容は、読まなければ絶対にわかりません。

今回書いたことを体感して欲しいのです!!

 

そして、

・チャーリーがどうなるのか。

・アルジャーノンはどうなるのか。

・そもそも”アルジャーノンに花束を”とはどういう意味なのか。

 

これらを考えながらも読んでみて欲しいです。

 

珍しくマトモに書きましたが

今回はこれで終わります。