第12回 放課後はミステリーとともに
はじめに
ホームページの紹介文に
”学園もの”が好き、と書いておきながら
今まで一つも書いてきませんでした。
また嘘つき!!と言われるのもツライので(被害妄想)、この辺で一発かまそうと思います。
そんなわけで今回の小説は
東川篤哉(著)
東川先生といえばこの作品よりむしろ
「謎解きはディナーの後で」の方が有名ですね。
ドラマ版のほうが有名かもしれません。
櫻井くんの演じる”毒舌執事”で有名になったドラマです。
しかし有名な方を書くと
読者にナメられそうな気がするので
(偏見)今回は「放課後〜」にします
それではあらすじをどうぞ
あらすじ
主人公の霧ヶ峰涼は女子高生。あだ名はエアコン。
ただの女子高生ではなく探偵(部に所属)。野球好き(カープファン)
そんな彼女の周りでは事件が頻発。
彼女は嬉々として解決に向かうのだが
冴え渡るギャグに反して、探偵の腕は…
探偵部顧問の石崎先生、友達の高林奈緒子の助けも借りながら、事件解決を目指す。
キャラの濃さがウリの学園ギャグミステリー小説!!
SFポイント
今回のSFポイントは明確です。
それは
この小説はとにかくキャラの濃さが命です。
思うにミステリーにおいて重要なのは
トリックよりもキャラであると私は考えています。
なぜコナンくんがあんなに人気があるのか?
ぶっちゃけコナンくんのトリックって大したことないですよね。
もっともトリックを毎週作るというのは本当にすごいことだとは思っています。
コナンくんの人気の理由はやはりキャラクターにあると言えます。
コナンくんの話ばっかしてしまいました。本題に戻ります。
この小説における霧ヶ峰涼はキャラの
ごった煮ともいえます。
さらっとどんなキャラか書くと、
本名:霧ヶ峰涼、あだ名エアコン
もちろん ♪きりが〜みね〜から
- カープファン(学校の野球応援で一人だけスクワットコールを始める)
- 本人は探偵のつもりだが、実際はワトソンポジ
- ギャグはキレキレ
- 探偵オタク
- おっちょこちょい
などなどまさに属性の洪水。
しかし、探偵をこなせないわけではない頭脳の持ち主。ほとんどの章でワトソンポジをこなす彼女もホームズポジを務める回もあります。
そこら辺のバランスも良くできています。もっともほとんどの回はギャグキャラなんですけどね(自分のことエアコンって言う奴にメッチャ怒ったり)
しかしただのギャグキャラで終わらないのが、東川先生の主役!
霧ヶ峰は年相応の可愛らしさも持ち合わせています。猫嫌いの怪しいおじさんと遭遇し、それに対し猫をけしかけてビビらせるとかやったりします。
またおてんばな所もあります。
野球部の試合の時に広島カープの応援スタイル”スクワットコール”を行いますが
野球部のメンツは困惑(本来の応援ではないので当然ですが)
結果調子を狂わされた野球部は負けたりします(笑)
もちろん霧ヶ峰以外のキャラも魅力タップリです。
探偵部顧問の石崎先生も変わった人です。
ビーカー、試験管でコーヒーを作って生徒に飲ませたり(しかもメッチャうまい)
また授業をほっぽり出してハンズに行ったり。書いてるとキリがないです(笑)
そんな感じで霧ヶ峰のキャラをメインに脇を固めるキャラも楽しめば、この小説は楽しめると思います。(もちろんミステリー要素も完成度高いです!)
おわりに
この作品はドラマ化しています。
そこで前回のブログで私が言ったことがありましたね。
小説と映像のどっちを先に見るべきか!!
私は基本的には小説を先に読め、と言ったかと思います。
しかしこの作品は
”どっちでもいい”
そう評したいと思います。
なぜなら私が小説より先にドラマを見てしまったから!
というかドラマを見てこの作品を知ったんですよね
ドラマの霧ヶ峰と石崎先生が随分キャラ
濃くて、ドラマ用にキャラ作りすぎだろ
って思ってたら
小説の方がキャラ濃くて笑った記憶があります。
東川先生のキャラってクセが強くて見てて面白いんですよね🤣
石崎先生が東急ハンズに勝手に言ったせいで、自習になった時の生徒の発言
「先生なにしてるの?」
「ハンズに行ったらしい」
「ハンズならしょうがないな」
面白くないですか?この文章。
これが面白いと思える人はおススメです。この小説!
今回はこの辺でさようなら